今月の展示
「CandyShop」をはじめました(2026年3月~4月)
「飴」と一言に言っても、製法や形、味、用途の違いによって、実に多くの種類があります。その歴史をたどると、飴が文献に登場するのは奈良時代までさかのぼります。762年(天平宝字6年)の『食物下帳』には、白米を原料として煮て糖化する方法が記されており、これが飴に関する具体的な記録の一つとされています。
また、10世紀初めに成立した『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』には、飴について「米蘖(もやし)為之」との記述があり、当時すでに米もやし(米を発芽させて作る「糖化のための原料」※野菜のもやし×)だけでなく、麦もやしも用いられていたことがわかります。現在では誰もが気軽に口にすることのできる飴ですが、甘いものが少なかったこの時代には、貴重な食品で神仏に捧げられることもあったようです。
しかし、江戸時代中期には「飴」は庶民も口にすることができるものになっており、当時江戸の街中では、楽器を鳴らす、口上をのべるなど様々な工夫をしながら多様な飴を売る人々が居たという記録が残されています。そんな飴売りの形態の一つとして、飴細工師の姿が書物、川柳、浄瑠璃などに描かれています。人気の演目に登場するのは、それだけ身近な存在であったと考えられます。
今回は、そんな「飴」に関する本を中心に展示しているのと同時にCandyShopもオープンしています。是非、立ち寄ってみてください。
(目録はこちらです)
"飴", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com/lib/display/?lid=1001000013224 , (参照 2026-03-11)
島根県立大学・島根県立大学短期大学部松江キャンパス図書館