渡部 周子(わたなべ しゅうこ)
職名 |
准教授 |
研究分野 |
日本文化 |
教員メッセージ
「日本文化に関わる科目」を担当しています。日本文化の中の「少女」イメージは、国の内外から注目を浴びています。この「少女」が、そもそもどのようにしてつくられたのかを、日本近代という時代を対象として、研究しています。
これまでの研究は、主に次の方法によります。1.「少女」期の教育。2.美術、文学におけるイメージの形成。また雑誌というマスメディアでの展開。3.西洋医科学による心身の定義。4.「かわいい」という理念の形成との相関。5.ジェンダー規範からの越境(たとえば異性装)。
これらの側面から研究を進めてきました。
主な担当授業
・日本文化論(1年次秋学期)
日本のポップカルチャーが生み出す「少女」イメージは、国の内外から注目を浴びています。日本文化には成熟を肯定する価値観が不在だといわれており、こうした美意識を象徴する存在が「少女」だといえます。この「少女」像について考察することで、未成熟であることの美学とは何か、考察します。
・総合文化ゼミナールI(2年次春学期)
表象文化ゼミでは、子どもと女性をめぐる文化を軸として、ジェンダーの視点から研究しています。対象とする時代と国は主に近代日本であり、対象とする資料は文字資料と視覚資料の双方です。題材をいくつか例に挙げてみましょう。文学であれば児童文学や少女小説、絵画であれば童画や抒情画、そしてそれを掲載する雑誌というマスメディア等です。これらの言説や図像は、児童の人格形成に大きな影響を与えるものであり、社会の求める人間性の理想、あるいは逃避や逸脱の表象だといえます。日本文化を考える上で恰好の題材であり、文化、社会、教育、ジェンダー等多様な視点で読み解いてみましょう。