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私のオススメ本


第124回 マナーを知りたい人にオススメ


201711
   図書館司書 北井 由香


   私のオススメ
   『考えるマナー』

       中央公論新社編
      中央公論新社 2017年1月発行


  
 マナーとは、態度、礼儀、礼儀作法のことですが、実は、それについて書かれている訳ではありません。「〇〇のマナー」として、作家、俳優、歌人、哲学者、エッセイスト、ミュージシャン等々、様々な分野で活躍している人たちが、そのテーマに対してのこだわりや持論を書いています。書かれているマナーを簡単に紹介しますと、「端正のマナー」では、感情を表に出さないことが、その人の品格を保つことになる。「逃げ方のマナー」では、逃げてもいい、けれど逃げたことを逃げてないことにしない。「距離感のマナー」では、距離感の達人に出会った。その達人技について。この他にもまだまだ沢山のマナーがありますが、どれも面白く、何気ない出来事をこんな視点でこんな風に捉えることができるのかと思うようなマナーばかりでした。
 その中でも私が一番心に残ったマナーは、「見ぬふりのマナー」見てみぬふりをするのと、見ぬふりをして見るのは、同じことのように聞こえるけど、そこには、並々ならぬ温度差があるという話。確かにその気持ちを考えてみると、見て見ぬふりは、そのことに向き合わず目を背けている印象、見ぬふりをして見るのは、実は、きちんと向き合っている気がします。子育てや介護の世界では、この見ぬふりをして見るということが改めて見直され始めているようです。
 みなさんもこの本の中に、心に残るマナーがきっとあるはずです。探してみてはいかがでしょうか。「時間の経過のマナー」で書かれていた言葉です。「人は変わるし、その間のマナーも変化する。時間が経つとわかる。その時がすべてではなく、人生にはその後もある。そういうことに思いを馳せる時に、大人になったことの贅沢を最も感じる」
 今という時間は、すごく大切ですが、今は過去のためにも、未来のためにもあるものだと思います。ようやくその事が分かって来ました。そのことを大人になったことの贅沢だと感じることが出来るような人になりたいです。おススメの1冊です。   
 

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