今月の企画展示

 島村抱月の出身地はどこ?~没後100年展示~ (2018年8月分)

             
島村抱月         


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 島村抱月は、島根県那賀郡小国村、現在の浜田市金城町出身の偉人で、今年は没後100年になります。抱月は、評論家、小説家、演出家など様々な顔を持っていますが、なかでも大きな功績は新劇運動家としての活躍です。
 新劇とは、ヨーロッパで19世紀末に起こった個人主義や自然主義の立場から人生や社会問題などを扱うリアリズムを表現する近代劇のことです。その理念や方法を日本にも取り入れ近代的な演劇を確立しようと抱月のほかに坪内逍遥や小山内薫などによって起こった改革が新劇運動です。
 抱月は、1906年に逍遥とともに「文芸協会」を立ち上げ、新劇運動の拠点として活動を始めていきました。しかし、妻子ある抱月と文芸協会に所属していた女優の松井須磨子との恋愛問題が発覚し、1913年に文芸協会が解散。その後、2人が中心となって劇団「芸術座」を創立し、トルストイの『復活』を上演すると劇中歌の「カチューシャの唄」とともに大ヒットし、新劇の発展に貢献していきました。
 しかし、抱月は志半ばで病にかかり1918年11月5日に48歳の若さで急逝。また、女優として人気のあった須磨子ですが、翌年1月に抱月の後を追って亡くなりました。
 そんな抱月の出身地浜田市金城町には、「島村抱月文学散歩コース」が設けられ、抱月の胸像や業績、芸術に対する思いなどが刻まれた看板や碑が建てられています。夏休みに入りますので、郷土の偉人の出身地を訪れて、功績に触れる旅をしてみても良いのではないでしょうか。


【参考文献】
・大笹吉雄著『日本現代演劇史 明治・大正篇』白水社 1985年発行
・新村出編『広辞苑 第7版』岩波書店 2018年発行
・浜田市.“島村抱月文学散歩コース” http://www.city.hamada.shimane.jp/www/contents/1392857094829/index.html(参照2018-7-26)


           




  

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